体位の管理法
●傷病者に適した体位(姿勢)を保つことは、呼吸や循環機能を維持し、苦痛を和らげ、症状の悪化を防ぐのに有効である。
●傷病者の希望する、最も楽な体位をとらせる。
●体位を強制してはいけない。
●体位を変えてやる場合は、痛みや不安感を与えないようにする。
@ 仰臥位(仰向け)
●背中を下にした水平な体位である。
●全身の筋肉などに無理な緊張を与えない。
●最も安定した自然な姿勢である。
仰臥位
A 膝屈曲位
●仰臥位で膝を立てた体位である。
●腹部の緊張と痛みを和らげる姿勢である。
●一般的に、腹部に外傷を受けた場合や、腹痛を訴えた場合に適している。
膝屈曲位
B 腹臥位
●腹ばいで、顔を横に向けた体位である。
●食べた物を吐いているときや、背中にけがをしているときに適している。
腹臥位
C 半座位
●上体を軽く起こした体位である。
●胸や呼吸の苦しい傷病者に適している。
●頭にけがをしている場合や、脳血管障害の場合に適している。
半座位
D 座位
●座った状態でいる体位である。
●胸や呼吸の苦しさを訴えている傷病者に適している。
座位
E 足側高位
●仰臥位で足側を高くした体位である。
●貧血や、出血性ショックの傷病者に適している。
足側高位